長年、ウォーキングをしていると、季節の変化に敏感になってきます。
福岡ではそろそろ梅が咲き始めていて、先日訪れた太宰府でも、飛梅の見頃が近づいていました。
梅の次は桃、ですね。そして、月が明ければ桃の節句・ひな祭りです。
こうした折々の行事にも、昔ながらの深い意味があるのかも知れないな、とこのごろ思うようになりました。それがどんなものなのか、まだはっきりとはしませんが、季節の移り変わりと深いところで繋がっているような、そういう予感があります。
みなさんの家でも、娘さんのいるおうちでは、そろそろひな人形を出す頃でしょうか?
ひな飾りがあると、それが大きなものであれシンプルなものであれ、家の中が華やぎます。気持も切り替わり、外が寒くても春を迎える明るい、温かな気持が胸にほんわりと広がります。
今日は、そんな気持にしてくれるひな人形を、どんなタイミングで出すのが最適なのか、書いてみました。
「こうじゃなきゃならない」という決まりじゃありません。気持の切り替えがしっくり来そうなタイミング、ということなので、どうぞ気楽に聞いてください。
こんな人向け | ・もうすぐひな祭り、ひな人形はいつ出す(しまう)のが正しいの? ・ひな人形を片付けるのがいつも遅れちゃう。やっぱい縁起よくない? いい方法ある? |
---|---|
伝えたいこと | 気持的にスッキリしそうなお勧め日があります。しまうのも慌てすぎなくて可。 |
スポンサーリンク
ひな人形をいつから出すか?
ひな祭りの起源と五節句
ひな祭りの起源は、古来からあった厄払いの風習・流し雛と、平安時代に流行した人形遊び(雛遊び)。
これに厄除けの習慣・五節句が編み合わされて成立した、と考えられています。
五節句については、七草粥の時にも少しふれました。
それぞれ、季節の節々に身を浄める行事です。
- 1月7日の人日(七草)
- 3月3日の上巳(桃)
- 5月5日の端午(菖蒲)
- 7月7日の七夕(星)
- 9月9日の重陽(菊)
雛飾りの場合は、3月3日の桃の節句に飾るわけですが、その雛飾りをいつ出して、いつしまうのか、そのはっきりした決まりはありません。ですので、忙しい現代生活の中では、多少時間に余裕のあるタイミングで、というのが現実的な答えになるでしょう。日曜日など、お父さんがお休みで手伝ってくれる時、が最有力、でしょうか。
ですが、やはり古来の風習ですから、折々の節目に出すと気持がよいのでは、とも思います。
そういうタイミングとしては二つ、お勧めの日を挙げることができます。
立春に飾る
ひとつは「立春」。
二十四節気のひとつ。節分の翌日です。
二十四節気は、太陰暦の時代に季節を表すために設けられた区分です。
一年を二十四等分したわけですね。
文字通り、この立春から暦の上では春になりますので、おひな様を出して家の中を飾り、華やいだ雰囲気にするのもいいでしょう。節分の翌日ですから、憶えやすいのもいいですね。
「豆まきしたら、翌日はひな人形を出す」と決めてしまえば、迷うこともありません。
ただ、現実には一年のうちで最も寒いのもこの頃。ちょっと気持がついていけないかも知れません・・・。
2016年の立春は、2月4日(木)でした。
雨水に飾る
3月3日の上巳の節句までには、もうひとつ二十四節気があります。
それが「雨水(うすい)」。
2016年の今年は、2月19日(金)になります。
それまで雪が降っていたものが雨になり、雪も溶け始める。
底をうった寒さの中に次第に温かい日が混じってくる。
当然、地域によって差はあるはずですが、春一番が吹くのもこの頃です。
私がお勧めしたい日付は、立春よりもこちらの雨水。
さっきも書きましたが、立春だと少し気持が追いつかないように感じます。
その点こちらの雨水は立春から二週間。ほどよいインターバルで気持も切り替わりやすいかと。
もちろん、お飾りを長い期間楽しみたい、というおうちは立秋でも全然オーケーだと思います。
そこはお好み、ということでご理解ください。
六曜を参照する
縁起をかつぎたい場合は?
あと、身近なところでは、六曜がありますね。大安とか友引とか。
いつでもいいんだけど、せっかくのお節句だからできるだけ縁起をかつぎたい、という場合にはこれを参考にするのもいいかも知れません。
日によって吉とされるタイミングが変わってきます。
- 大安なら一日中。
- 友引は朝夕。
- 先勝は午前のうち。
- 先負は午後からがお勧め。
- 赤口は正午頃。
初節句の場合
いろいろ書いてますが、より節目正しく気持をスッキリさせたいのでしたら、というお話です。
たとえば生まれたばかりの女の子の初節句の時などは、無理に大掛かりなお祝いをしなくてもよいのではないでしょうか。親御さんの負担もたいへんですし、まだ寒い時期ですから、赤ちゃんの障りになったら元も子もありませんからね。
そんな時は心づくしのお飾りで、ささやかにお祝いするのも、後々よい思い出になるかも知れませんよ。
ひな人形、どう飾る
さて、ひな人形を飾るタイミングについてはこんな具合ですが、いざ飾ろうとした時に迷うこともあるかと思います。
ひな壇の向き
ひとつがこれ↑。
ひな人形をどちらの方角に向ければいいのか?
何しろ古来からの風習ですから、方角に何かいわれがあるかも・・・と気になる向きもあるでしょう。
恵方巻きの例もありますすし、特に、飾る場所が限られたおうちでは、どうしても北向きになってしまう、なんてことも?
「う〜ん、やっぱり北向きは縁起よくないのかな??」
結論から言うと、向きについてのはっきりした決まりはないようです。
家のなかで違和感のないよう、座りのよい場所に置いていい。
下手にこだわって、通り道の邪魔になり、ひっくりかえしたりしてもいけません(笑)。
注意するのは、直射日光が当ったり、エアコンの風が直接あたるなど、人形が痛むような場所・向きは避けたほうがいい、ということでしょう。縁起とか方角とかじゃなくて、純粋に物理・環境上の問題ですね。
雛人形の並べ方
もうひとつがこれ。
お内裏様とおひな様。二人のお澄まし顔をどう並べるのか?
「え? そんなの決まってるじゃない?」
と言う方、私もそう思ったのですが、どうやらそうでもないみたいなのです。
地域によって違いがあって、向かって右に男雛、左に女雛を置くところと、逆のところとがある。
京都を含む西のほうでは、右が男。
東京を含む東日本では、左が男。
東京方式は最近からの並べ方で、昔は京都方式が一般的だったらしいのですが、さてさて、どちらにしましょうか?
つまるところ、これも決まりが無い、と考えてもよさそう。
出すタイミングもそうですが、お住まいの地域やご家庭に決まりがあったら、それに従うのがいいのかも知れません。
いつしまう? やっぱり早めにしまうべき?
出したらしまう。あたり前ですね。
出すタイミングもちょっと迷うところですが、雛飾りに関してはしまうタイミングの方を気にしている方も多いかも知れません。
何しろ、早くしまわないとお嫁に行けない、なんて言われたりもしますものね・・・。
早めにしまわないといけない?
なぜ早くしまったほうがよいと言われているのか、諸説あります。
行事が終わったらすぐに片付ける習慣をつける、という「しつけ」だと理解するのが現代的ですね。
片付けもできないようなしつけではお嫁に行けない、という考えから、さっさとしまわないと結婚できない、という流れに転じたのでしょう。
そういう理解でもいいと思うのですが、私はもう少しひな祭りの由来から、勝手に解釈しているところがあります。
上のほうで、ひな祭りの起源が流し雛だったことを書きました。
つまり、ひな人形はもともと、本人の身を浄めるために、流されて行くものだったのです。
そのため、いつまでも目の前に置いておくようなものではなく、本来のつとめを果たすために流れ去って行かねばならないものだった、というわけです。
でも後代になって・・・おそらく平安時代あたりでしょうが、紙ではなく立派な人形にこの役割が託されるようになり、川に流しにくくなった。かわりに、早めに仕舞う、ということになったのではないかな、と思います。
あくまで私の推測ですけれど。
片付けられない時の裏技
そういうわけで、早めに仕舞うほうが吉とされる雛飾りですが、忙しくてなかなか手が回らない、ということもあるでしょう。
そんな時は裏技があるそうで、地域によってはひな人形をクルリと裏返しにするとよい、としているところがあるそうです。
「ん? 何それ?」
笑! ですよね。
でも書いた通りです。
片付けるまで、人形を後向きにして、背中を見せて置く。
・・・ちょっとシュール。
これはこの記事を書くにあたって見つけた情報で、私も知りませんでした。
もうひな祭りはおしまいだよ、という意味と、いつまでも後ろ向きにしておきたくはないので、早めに片付けるモチベーションになる、という意味があるようです。
(*興味をそそられたので別記事を書きました。)
https://put.very7.net/2016/02/18/turn_hina_back/
いつ仕舞うか
さてさて、肝心の、仕舞うタイミングです。
早めに仕舞ったほうがいいとはいえ、早ければ早いほどすぐにお嫁にいける、というわけでもないようです(笑)。
なのでまず、慌てることは無い、と知ってください。
上の裏技もありますし♪
ここでも決まりはないのですが、私は仕舞う日も二十四節気に従うのが、気持的にスッキリしそうだと感じています。
ちょうど「啓蟄(けいちつ)」が、3月3日のすぐ後にやってきます。
2016年は3月5日(金)。
ひな祭りも終わって、ちょうど一拍、というタイミングじゃないでしょうか。
啓蟄は、それまで土の中で眠っていた虫たちが地上に出てくる、という意味。
普段は気にもとめない足下で、温かな季節への準備が着実に始まっている、ということですね。
雨水に出して啓蟄に仕舞えばちょうど二週間。
豪華なお飾りを長く楽しみたい方には、ちょっと物足りないかも知れませんが、特別な雰囲気を演出するには適度に期間を限定するのも効果的かな、と思うputです。
まとめ
ということで、私のお勧めは、雨水に出して啓蟄にしまう。
二十四節気にちなみ、雛飾りは雨水の期間と決め、啓蟄の前日にしまうのもいいかも知れません。
長く楽しみたければ立春に出す。(今年はもう過ぎてしまいましたが。)
難しければ六曜を参考に出し、仕舞えない時は裏返す。
こんな感じでしょうか。
いずれにしても、それぞれのご家庭で自由にお飾りを楽しんで、温かくなる季節を待ちましょう。
ちょっとご参考にしていただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク
早起きウォーキングダイエット・今朝の記録
起床は5:01。
朝一体重は75.4kg。
ここまでの歩数が8402歩。
コメント